他人の不幸は蜜の味。
幸せいっぱいの話より、
苦労している話の方が興味津々になるものだ。
他人の話を聞いて、
自分の方がまだマシ、
又はこの人も苦労しているのか、
とある意味安心したり、
自分なりの幸せを確認する。
世間話として家族の話は出やすい。
どういう家族構成なのか、どういう生活をしているのか。
プライバシーなので、
一昔前よりは減ったとは思うけど、
ズカズカ聞いてくる人もまだまだ多い。
先ずは結婚しているのか、子供がいるのか、
遠回しに探られる場合もある。
逆に、
結婚している前提で、
子供がいるかどうかから質問がくる場合もある。
ある程度の年齢になると
『結婚していて家庭があって子供もいて、それなりの生活』
こんな家庭の人以外は
ほとんどがあまり自分からは家庭事情を話したがらないと思います。
実際、私の状況は微妙だ。
別居期間がもうかなり長く
日常はとっくにシングル。
でも、
『配偶者有り』の建前だ。
紙に書くとそうなるから、
離婚が成立するまでは、それで過ごそうと決めている。
なかなか成立しないこの状況を
リアルの人の格好の話題にされたくない。
特に心を開いている人が全くいない今の職場の状況では
配偶者がいる事を装うしかない。
嘘でもないから。
でも、私の日常はシングル。
娘とわんこと幸せに暮らしている。
でも、どうしても出てしまう
配偶者の話題。
私の心が凍りつく。
私の方からしないから
余計に興味をそそるのかもしれない。
もう記憶から消えかかっている過去の日常を
一瞬で思い出すのは大変だ。
しかも今にアレンジも必要。
目が泳ぐのを必死にこらえながら
平常心を保つので精いっぱい。
思い出しながら適当に答える。
あまり答えない事で察して欲しい、
と心で願いながら
話が終わるのをひたすら待つ。
まるで嵐が過ぎるのを待つように。
家族の話、家庭の話をしたくない事情がある人がいる
という事を察する人間が増えて欲しいと切に願います。
私は自分から他人にも聞きません。
相手が自ら話した事だけで充分だから。
色んな人生があっていいのです。