60代 専業主婦の友人と熟年離婚をした私

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日常

彼女との友人関係の始まりは20代後半の頃。

元夫の海外赴任先。

異国の地での妻友が始まりでした。

一緒にいる事が楽で、だんだん私個人の友人となりました。

私が離婚問題で数年間大変だった時に、状況を話していたほんの数人のうちの一人。

伏せておきたかったけど、当時、会うと別居状態の夫の近況の話をされてしまうため、話さざるを得ませんした。

事情を知ってからは、彼女のご主人を含めて、私に寄り添ってくれました。

元夫は難しい人。

彼女のご主人は陽気な性格で、元夫とは個人的な付き合いはありませんでした。

私にとって会う約束が負担にならない数少ない大切な友人の一人。

彼女と久しぶりに食事をしました。

その時にそれまでなかった違和感。

話が合わないのです。

彼女の口から出る話題は、ご主人、子供、親兄弟、そして、姪っ子甥っ子の事。 

もちろん、私も娘の話はします。

私が何度か仕事の話をしても、頷くだけで、また家族の話に戻ります。

家族のお金の話。裕福な話の数々。

以前からこうだったか、考えてみました。

若干はありましたが…

傾向が強くなっていたのです。

彼女は結婚してから、ずっと専業主婦。

家事をしっかり担って家族を支える専業主婦は、立派な仕事です。

私たち世代はそうしてシニア期になっている人がたくさんいます。

私も専業主婦だった頃があるし、こんな感じ方をする自分自身に驚きました。

変わったのは私。

私の毎日が変わり、価値観が変わり、受け方が変化したのだと思いました。

そして、相手を受け入れる範囲が、思っている以上に狭くなっている自分。

夫婦は価値観や生活感に共通性がないと、毎日に『我慢』が増えます。

友人との間にも、この価値観は大切なのだと改めて感じました。

そして、歳を重ねて狭まっていく心の受け皿。

私の心の扉が狭い事の実感。

気兼ねのなく話せると思っていた彼女との時間が、いつしか、話が途切れた時の沈黙が辛い関係になっていたのでした。

優しい言葉をたくさんかけてくれる大切な友人。

その気持ちは変わりません。

今の生活の幸せの様子を話す彼女。

聞けば聞くほど本当に彼女は幸せなのか、と捻くれた事を思ってしまいました。

私は、大変な人生だったけど

今は幸せ。そう見えないかもだけど。

自分の力で生きる自由な毎日。

誰の顔色を見ずに。

不安になったり、寂しい時もあるけど

幸せな生活を話す彼女から

幸せを感じられない私は、器が小さく捻くれた人間なのかもしれません。

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