桜の季節に父は自ら消えました。

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自死遺族

あの日は、桜が満開でした。

父が自ら命を絶ち、私は絶望の暗闇の中にいました。

火葬場に向かう車の中から見えた景色。

桜が満開でした。

命がキラキラしている若者や家族連れで賑わっていた公園が目に入り、父との対比が辛く、涙が止まらなくなりました。

その後、人の気持ちを無くした姉との戦いが始まりました。

過酷な運命でも乗り越えられると、ひたすらに自分を信じて過ごしました。

何年も桜を見る気持ちになれませんでした。

時は経ったある年の春。

変化がありました。

それまで避けてきた桜を見たいと思いました。

娘を誘ってお花見に行きました。

その時の桜は、それまで見た中で一番綺麗でした。

過去の悲しみは消える事はないけれど、今ある暮らしの中で、小さな幸せを見つけていこうと思いました。

自然に笑顔になれるような毎日を送れるように、俯く顔を上に上げていこうと思いました。

今年も桜の季節になりました。

お父さん、私は頑張って生きています。

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